テント泊で欠かせないものに、マットがあります。テントと寝袋だけでは、床に毛布で寝るようなものです。
マットは、テント泊におけるベッドや敷布団のようなものだと思ってください。絶対必要でしょ?
今回は、いろんなテントマット・シュラフマットの種類と選び方をまとめてみました。
テントマット・シュラフマットを買う前に
キャンプ、登山、フェス、災害用など、利用するシーンはたくさんあります。
マットも種類によって一長一短なので自分がどのシーンで使用するかを考え、それにあったマットを選ぶ事をお勧めします。
テントマットとシュラフマットの違い
一般的にテントマットというと、テントの床全体に敷くマットを指し、シュラフマットというと、一人分のサイズのマットを指します。
テント泊においては、敷く順番として、
グラウンドシート → テント本体 → インナーシート → テントマットorシュラフマット → 寝袋
というようになっており、テントマットやシュラフマットは、例えるならベッドの役割を果たします。
テントマットとシュラフマットどっちがいいの?
個人的にはシュラフマットの使用をおすすめします。
理由として、テントマットはテントサイズに合わなければ使えないのに対し、シュラフマットは人数分あればテントサイズは関係ありません。
テントを買うたびにそれに合うテントマットを買うより、シュラフマットを買うほうが経済的です。
また、宿泊時の簡易ベッドとしての利用や、災害時の利用など、テント泊以外のシーンでもシュラフマットの方が取り回しが効きますね。
そういった点から、僕はシュラフマットの使用をおすすめします。
比較するポイントは使用・収納サイズと厚み!
マット選びでは使用サイズ、収納サイズ、厚み、R値を比較しましょう。そしてこれらのスペックが高いものは価格もあがっていくと考えましょう。
・使用サイズ
マットの縦の長さは、基本的に180cmちょっとが多いです。全身が収まらなくていいという場合は、短いものもあり、短い分収納サイズが小さくなります。
また、横幅も寝心地に影響します。横幅がある方が寝返り時のストレスが少ないからです。横幅は50cmほどが多いですが、60cmあるとかなり快適です。
・収納サイズ
シュラフマットはチェアと同じで人数が増えるほど増えていきますから、意外と場所をとります。収納サイズに余裕があればよいですが、できるだけコンパクトなものを選ぶのが無難です。
・厚み
これは寝心地に直結すると考えてください。厚みが4cmを超えると寝心地がかなり快適になります。
厚みが薄いと寝返りなどで体重が偏った時に地面に体が当たるので、その感覚が嫌いな方は厚みがあるものを選びましょう。
R値は断熱性の指標
登山用品など、本格的なアウトドア用品のマットには、R値と呼ばれるものが書いています。
R値とは熱抵抗値の事で、この値が高ければ高いほど、断熱性が高くなります。
冬期の雪中キャンプなど、氷点下での使用も考えているのであれば、R値が高いものを選ぶと安心です。
そうでなければ、特に気にする必要はありません。
ちなみに、ホームセンターでよく見かける銀マットのR値が0.25〜0.5なのに対して、一般的なシュラフマットのR値は2.0〜5.0です。
厳冬期以外はR値2.0でも十分な断熱性を有しているわけです。
また、夏の使用では逆に暑くなってしまうので、R値は高くても3〜4程度にしておきましょう。
シュラフマットの種類とおすすめ紹介
シュラフマットとひとくちに言っても、様々な種類があります。
今回はその種類についての解説と、代表的な製品を紹介していきます。
銀マット系(ウレタンマット系)
銀マット系の特徴として、かさばりますが、耐久性に優れ、穴が空いたりといったトラブルと無縁な点が揚げられます。
また、準備、撤収が楽なのも大きなポイントです。敷いて畳むだけですからね。寝心地はそれなりですが、固めの寝心地が好きだという方もいます。(ホームセンターの銀マットよりは遥かにいいです。ファミコンとプレステぐらいの差があります。)
ちなみにホームセンターとかに打ってる銀マットの厚みは0.8cmであるのに対して、これらのウレタンマットの厚みは1.5〜2.0cmです。
今まで銀マットしか使ってなかったキャンパーからしたら驚きの快適さであることは間違いありません。かく言う私も驚愕した1人です。
・【THERMAREST】Zライト ソル レギュラー
商品詳細:THERMAREST
サイズ(cm):51×183×2.0(厚み 以下略) 収納時51×13×14
重量:410g
登山用マットとして恐らく最も有名なのがコレ。有名登山家が愛用している事からも実用性は文句なし。EVAという素材を用いており、軽く、丈夫で、表面の凹凸が保温性を高めています。ホームセンターとかの銀マットとかの最強版とでもお考えください。
画像は銀色ですが、裏面は鮮やかな黄色です。(詳しくはリンク先)
・【CAPTAIN STAG】EVAフォームマット
商品詳細:Captainstag
サイズ(cm):56×182×2.0 収納時56×13×12.5
重量:270g
安さが人気のキャプテンスタッグのEVAマット。Zライトと比較するとサイズはほぼ同じなのに重量は軽いです。値段も安いです。
レビューでは、すぐヘタるとか言う話もありますが好評価なので価格を考えれば十分な性能を発揮してくれるのでは無いでしょうか?
ちなみに僕も持ってますが20回ほど使用してまだヘタりません。優秀です。
エアマット系
名前のとおり空気で膨らますマットです。軽量で、収納に優れ、厚みもあるものが多く寝心地が良いです。ただし、エアベッドのような寝心地が好きかどうかで好みが分かれます。
欠点として穴が空くと空気が漏れて使い物になりません。
準備、撤収は空気を入れる、抜くだけなので肺活量なり道具なりがあればそこまで苦ではありません。
・【mont-bell】U.L.コンフォートシステムエアパッド180
商品詳細:mont-bell
サイズ(cm):50×180×8.0 収納時 φ(直径)11×20
重量:545g
国産ブランドmont-bellのエアマットです。コンパクトさが最高クラスですね。厚みが8センチあるので寝心地はエアベッドって感じです。そこらへんは好みが分かれるかもしれません。フワフワした寝心地が好きな方は是非!エアマットの宿命の穴トラブルさえなければ非常に使い心地の良いマットです。
・【KLYMIT】イナーシャ オゾン
商品詳細:lotus corp
サイズ(cm):55×180×4.4 収納時 φ(直径)9×15.2
重量:346g
アメリカ発のアウトドアブランド、『KLYMIT』のエアーマットです。穴開いてるじゃん!とおもいますが、これによって空気量を減らし、設営、撤収の手間を減らしています。寝心地も抜群で、非常に評価の高い商品です。
インフレータブル系(インフレーター系)
中にスポンジが入っており、バルブを開けると空気を吸って自動膨張するタイプです。
収納性・寝心地・耐久性どれも高いレベルで、銀マットとエアマットの良いとこ取りのようなマットです。
欠点としては、準備は楽ですが、撤収が面倒な点と、価格が高い点です。
現在は安いものも増えているんですが、安いものは収納サイズが大きかったり、厚みが無かったりと、あまりインフレータブルのメリットを活かせていないものが多いのでおすすめしません。
・【THERMAREST】Trail Pro R
商品詳細:THERMAREST
サイズ(cm):51×183×5.0 収納時φ17×28
重量:860g
サーマレストのインフレーターマットです。コンパクトで、厚みも5cmあるので、寝心地も収納性も両立したい方にはベストな商品だと思います。間違いなく最強クラスの一品です。ネックは値段の高さですね。
・【mont-bell】U.L.コンフォートシステムパッド180
商品詳細:mont-bell
サイズ(cm):50×180×2.5
重量:650g
モンベルのインフレータブルマットシリーズです。写真の厚み2.5cmの他に、3.8cm、5.0cmが有り、それぞれスペックが異なります。
厚み2.5cmというのは、インフレータブルマットの最も薄い厚さになるのですが、この厚さに満足できるどうかで分かれると思います。
ちなみに、mont-bellのU.L.コンフォートシステムパッドは2.5cmのインフレータブルマットの中では、最もコンパクトになる部類だと思います。
最後に
- 利便性、破損耐性にステータス全振り、寝心地、収納性は低くてもいいという方はウレタンマット系
- 寝心地と収納性にステータス全振り、破損トラブルに弱くてもよい方はエアーマット系
- 寝心地、収納、破損耐性に高い水準を求め、撤収の面倒さが問題なければインフレータブル系
をそれぞれオススメします。
今回は以上です。インフレータブルマットに関しては、数がかなりあるので、また別の記事で語ろうかと思います。
追記
まとめました↓
トップ画像&アイキャッチ画像: original update by Rick McCharles