革靴の手入れ方法って諸説ありすぎてなにをすればいいのかわかりませんよね。
革靴やブーツは手入れをしっかりすることで綺麗な状態をキープできます。お洒落は足元からと言われるように、ピカピカの靴を履くことは嗜みの1つですよね。
先日新しくレザーのブーツを購入したので、普段から私がやっている革靴の手入れ方法を紹介します。
今回購入したのはCAMINANDOのサイドゴアブーツ。革表面の光沢から分かるようにガラスレザーです。
CAMINANDOは2008年に誕生した日本のシューズブランド。メキシコでの伝統的なハンドメイドにこだわったシューズは、ハイクオリティにも関わらず手頃な価格が魅力です。
革靴のお手入れ方法
それでは早速お手入れ方法を紹介していきます。
革靴やブーツを購入したら、まずは履く前に最初の手入れをしましょう。
また、今回の手入れ方法は一般的なスムースレザーのブーツ・革靴を対象としています。オイルレザーやスエードのブーツは手入れ方法が異なりますからご注意下さい。
スムースレザーって何?という方は以下をご覧ください。
最初こそ手入れをしよう!
最初は汚れてないし手入れは必要ないのでは?と思うかもしれませんが、最初こそ手入れが重要です。
皮革製品は作られてから購入されるまで手入れをされていない状態です。つまり購入時は革本来のベストな状態では無いということです。
最初に手入れをしっかりしておくことで革本来の輝きを取り戻し、それを良い状態でキープすることが出来ます。
使用する手入れ道具
手入れ道具は以下のものを使用します。最初の手入れだけでなく、日々のケアにも使用できるスタンダードな道具です。
使用する道具
- 馬毛ブラシ
毛の柔らかい馬毛ブラシは細かい汚れを落とすのに最適です。 - 化繊ブラシ
適度にコシのある化繊ブラシはクリーム塗布後の磨き上げに使用します。 - ペネトレイトブラシ
クリームを塗るのに使用します。布で塗るよりも圧倒的に簡単です。 - クロス(TシャツなどでもOK)
仕上げの磨き上げに使用します。 - 乳化性クリーム
靴用の乳化性クリームです。油分を補給します。 - 汚れ落とし(クリーナー)
ブラッシングだけでは落ちない汚れや、古くなったクリームなどを落として、革をすっぴんの状態にします。
あると便利な道具
- シューキーパー(シューツリー)
靴の型崩れを防ぐ他、内部の乾燥、防カビ効果なども。手入れ時に手入れしやすくなります。 - 防水スプレー
雨による汚れに加え、油分やホコリから靴を守ります。
馬毛ブラシでホコリを落とす
馬毛ブラシは毛が細く柔らかいのが特徴で、ほこりや汚れを落とすのに最適です。日々のブラッシングにも使用します。
ゴシゴシ擦る必要はありません。やさしくブラッシングしましょう。
クリーナー or 水拭きで汚れをとる
ブラシだけでは落ちない汚れや古いクリームを取り除くためにクリーナーを使用します。
クリーナーを使うほどでもないレベルならよく絞った布巾で水拭きでもいいと思います。
クリーナーは色々ありますが定番の『Mモウブレイ ステインリムーバー』を使用しとけば間違いは無いでしょう。
いらない布などにクリーナーを適量つけ、円を描くように軽くこすります。油分や汚れがとれて革がすっぴんの状態になります。
汚れが取れていない気がしてついつい付け過ぎてしまいますが、付け過ぎは逆に革にダメージを与えてしまいます。やり過ぎは禁物です。
乳化性クリームを塗る
革に油分を補給し、光沢を維持するために乳化性クリームをペネトレイトブラシを用いて塗ります。
乳化性クリームは種類が多いので迷いますが、私は『サフィール クレム1925』をつかっています。馴染みがよく、自然で上品な艶が出るので気に入っています。あと香りも好きです。
無色のクリームは万能ですが、黒い革とのみ相性が良くないので、今回は黒のクリームを使います。
また、クリームを布で塗る方が多いと思いますが、ペネトレイトブラシをおすすめします。
クリームを塗る時に重要なのが薄く均一に塗ることなのですが、これが布だとなかなか難しい。ペネトレイトブラシを使うと圧倒的に簡単にクリームを伸ばせます。
米粒3〜4粒程度のクリームをペネトレイトブラシにとったら、円を描くように塗りながらスピーディに全体に広げていきます。
化繊ブラシで艶出し
クリームを全体に塗り終わったらクリームが乾燥する前に化繊ブラシで全体を磨きます。こちらも力を入れる必要はありません。
これによりクリームをさらに均一にしながら余分なクリームを取り除きます。
やってみると艶が出てくるのがわかると思います。
クロスでさらに磨く
最後に仕上げとしてクロスで優しく磨き上げていきます。
専用のクロスでなくても柔らかい布ならなんでもいいですが専用はまぁ使いやすいです。
さらに艶が出てくるのが楽しいですね。
私は化繊ブラシとクロス両方で磨き上げを行いますが、片方でも特に問題はないと思います。
ただ、ガラスレザー、特に黒いガラスレザーの革靴は光沢感がカッコいいですから、私は化繊、クロスでの磨き上げを行っています。
防水スプレーはお好みで
革靴・ブーツに対する防水スプレーは必要派と不要派に別れています。
諸説ありすぎてわけわからん状態ですが、防水スプレーがレザーの手入れを手軽にしてくれるアイテムなのは間違いありません。
防水スプレーは水や油、ホコリの付着といった汚れ全般を防いでくれるというメリットがある反面、革の光沢が曇ったり、革の通気性を損ねるなどのデメリットが指摘されています。
また、ガラスレザーでない銀付き革(アニリン仕上げなど)は非常にデリケートですから、防水スプレーでシミになるという話もあります。
また、革靴は手入れをしっかりとしていれば、多少の水滴は気にならないはずです。すぐに拭き取るのは原則ですが。
個人的な見解としては、こまめな手入れが難しそうな方は防水スプレーを使って手入れを少しラクに。
せっかくの高い靴なので革の光沢感を楽しみたい、マメな手入れは気にならないという方には防水スプレーは不要です。
最後に
ブーツの基本的なお手入れ方法はご理解いただけたでしょうか?
レザー製品において間違いなく言えるのが、基本的な日々の手入れこそが一番大事だということです。
毎日のブラッシングと乾拭きが大事
革靴は毎日のブラッシングと乾拭きによるケアこそが基礎にして奥義です。
頻繁にクリームを塗る必要はありません。汚れ落としやクリームを用いるような手入れは使用頻度にもよりますが1ヶ月〜3ヶ月に一度程度で十分です。
革にとっての天敵はホコリです。ホコリが付着すると革の油分をホコリが吸収してしまい、ヒビ割れなどの原因になります。
それを防ぐためにもこまめなブラッシングと乾拭きでホコリや汚れを落として下さい。
また、ブラッシングや乾拭きは刺激を与えることによって革内部の油分を表面に引き出す効果もあります。
このように毎日の手入れをしっかりとやっていれば、クリームやクリーナーなどをあまり使わずに、革をベストな状態で保つことが可能です。
部屋と同じ事です。毎日掃除をする部屋と、年に一度の大掃除だけをする部屋。どっちが綺麗かなんて言うまでもないでしょう?
まずはブラシとクロスだけでも
上述したような手入れ道具を揃えるとなると、結構な金額になってしまいます。
「流石にこんなにお金かけられないなぁ・・・。」という方は騙されたと思ってブラシとクロスだけでも揃えてみてください。
毎日のブラッシングと乾拭きだけでも、効果が実感できると思いますよ!
靴磨きの楽しさを是非とも知ってくださいね!